本題に入る前に、この「スケルトン・インフィル」という概念の起源について簡単に申し上げると、マサチューセッツ工科大学名誉教授でオランダ人建築家、ニコラス・ジョン・ハブラーケンが1960年代に提唱した「オープンビルディング」思想がベースとなってできあがったもののようです(詳しくはALL ABOUTをご参照ください)。
ではこのスケルトンのメリットは何か?と考えた場合、何と言っても「自由な間取り」が挙げられるでしょう。長い人生において、子供がまだ小さい時、ある程度成長した時では、子供部屋の問題もありますし、可能であれば間取りを変えたい、と思う機会も多いはず。これを解消するのがスケルトン住宅で、自分そして家族のライフステージに合わせた間取りへの変更がいつでも可能といえば可能です。その裏返しとなりますが、デメリットとしてその都度費用が発生するという点が挙げられます(間取りの変更方法にもよるかとは思いますが)。
もう一つ、工法(構法)にもよりますが、「丈夫で長持ち」の住宅、という点も挙げられるかと思います。
この点については「SE構法」と共に次回考察してみたいと思います。